高齢者傾聴スペシャリストって?

「高齢者傾聴スペシャリスト」の資格を取得しています!


配達・お手伝いを担当する私、末永は「高齢者傾聴スペシャリスト」の資格を取得しています。(2022年2月)

民間(NPO法人シニアライフセラピー研究所)の認定資格ではありますが、傾聴スキルだけでなく、高齢者と認知症、ストレス・マネジメントなども学習項目にあり、「この仕事に絶対活かせる!」とすぐに受講を決めました!

学習内容は?


テキストは「基礎編」と「実践編」の2冊に分かれています。DVDや実践ノートなどもありました。

基礎編では、傾聴の基本・傾聴スキルについて学びました。傾聴の基本である「受容・共感・関心」はもちろん、私生活でも使える傾聴のスキル「あいづち」や「質問」「リフレーム」などが会話例を交えて丁寧に説明されています!

実践編では、傾聴だけでなく「高齢者と認知症」、「ストレスマネジメント」などの項目があり、より具体的に高齢者の傾聴での注意点や配慮が必要な例などが説明されています。傾聴を実践するときの手順やボランティアに参加するステップ・注意点なども書かれていました。

難易度は?


難易度は、正直難しくはありません。基礎編が終了→添削課題、実践編が終了→添削課題と2回の添削課題を提出し、最後に検定試験を提出します。マークシート方式、自宅での受験、郵送提出ですので自分のタイミングで学習を進めることができます。資格取得までは3ヶ月程度が目安と書かれておりましたが、1日2時間程度の学習時間がとれたので、1ヶ月もかからずに取得することができました!

難しいことを理解するというより、言われれば当たり前だけど気に留めておく必要があるよね、ということを改めて学習するという感じです。したがって、資格取得が最終目標というよりも「実践してなんぼ」と考えたほうが良さそうです。高齢者だけでなく、身近な家族や職場などでも活かせる内容ばかりですので、人とのコミュニケーションと円滑にしたい方も学習して損はないと思います。

私が学んだこと


私が学習して特に印象に残った項目を紹介します。

閉じた質問と開いた質問

[閉じた質問]とは、はい/いいえで答えられる質問(例:あなたはりんごが好きですか?)で、[開いた質問]とは自由に答えられる質問(例:あなたはどうしてりんごが好きなのですか?)です。

閉じた質問は答えやすく、答える側の心理的負担が少ないので、自己表現が苦手な人にとっては答えやすい質問です。反対に、開いた質問は話がひろがるきっかけになりやすい質問ですが、答える側に内面を表現してもらうため、心理的負担が大きい質問でもあります。

会話のきっかけには開いた質問を使ったり、自己主張が苦手な人には閉じた質問から始めて、徐々に開いた質問を織り交ぜていくなど、会話の場面によって使い分けて傾聴を進めていきます。すぐにでも実践できるスキルであり、ほんの少し意識することで相手のことを思いやって会話を進めることができます。

高齢者のQOL(生活や人生の質)

高齢者のQOLは、客観的な評価として[活動能力:健康・運動能力など][環境:住居・仕事・家族など]、主観的な評価として[心理的な幸福感:幸福感・充実感など][主観的な生活の質:自分自身の生活や環境への評価]の4つが関係しています。

ここでポイントとなるのは、1つが低下してしまったとしても、他の3つでサポートすることで全体的なQOLの低下を防ぐことができる(もしくは高めることも可能)点です。

例えば、[活動能力]として腰痛があったとしても、[環境]腰に負担の少ない寝具、[心理的な幸福感]外出しなくてもできる趣味がある、[主観的な生活の質]趣味のお友達と楽しい時間を過ごせている、のように他の3つで補えば、QOLを高く保つことができます。

高齢者傾聴スペシャリストは、主に[心理的幸福感]を傾聴を通してサポートする役割を担い、高齢者のQOLの向上を目指しています。

学んだことを活かして

ここでは紹介しきれないぐらい、多くのことを学ぶことができました。特に「高齢者のQOLの向上」という目的が事業内容と合致しており、とても有意義な学びだったと思います。ただし、現時点でうまく使いこなせているスキルは、ほんの一部です。せっかく学んだことを実践し、少しでも「あとりちゃんと話せて良かった・楽しかった」と思っていただけるよう、定期的な復習、日々の積み重ねを大切にしていきたいと思います。